方針を決める事が第一段階になります
ITサービスマネジメントのガイドラインとして、ITサービスを提供している企業が最近こぞって導入しているのが、ITILシステムになります。これを導入する事により、過去の成功事例をまとめて次以降の対応に活かしている企業も多いといいます。ただ、ITILシステムを導入する前に、運用に当たって大事なプロセスを理解する必要があります。まず、最初のプロセスがサービス戦略の決定です。ITサービス提供の際の領域や、実現すべきサービス等の戦略を決定する所から、ITILの運用は始まっていきます。具体的には、財務や需要の管理や、行う事業関係の管理等様々な戦略を立てる必要があります。サービスポートフォリオの管理も必要で、自社が提供するITサービスを事前にもう一度リストにしておきましょう。次に、立てた戦略を具体的な形に設計していくプロセスになります。ITサービスの設計方法を遵守して、運用の際にトラブルにならないように慎重に設計します。サービスをカタログ化したり、キャパシティの管理、情報セキュリティの面等をよく考えて具現化していきます。
サービスをスムーズに移行しそして実用に向かう
顧客・関係者様々な人の要望に応え、先述のような要件を考えて設計されたサービスを、実用出来るシステムに移行させる際の方法をまとめるという、直前のプロセスも大事です。ここでは移行スケジュールの作成や変更があった時の対応、サービスが十分かどうかの検討等を行います。ここをしっかり行っているかいないかという事が、スムーズな実用化ができるかという分かれ道になります。そして、実際の運用というITILの肝といえるプロセスに移っていきます。ここでは、顧客等に提供するITサービスの方法をまとめるという事を行います。イベントの管理や随時起こるインシデント管理、様々な要求の実現作業等があります。
実用化してからも必要なプロセスがあります
様々なプロセスを経て実用化に至っても、最後のプロセスが残っています。それが、継続的なサービス改善というプロセスになります。システムは作成した時点で終わりではなく、常に変化を続けるニーズに対応してそれに合ったものに変化させなければなりません。それを実現するには、アンケート等による満足度等の分析や、どのようなものが求められているのかの測定等が必要になります。このプロセスは実用化に至った後だけでなく、これまでのプロセス全てで行うべき最重要プロセスといっても良いものになります。